北千住の路地裏という設定で描かれた風景。廃屋らしきトタン張りの建物が2軒、
のどかで春めいた日差しを浴びている。オスカールの絵筆にかかると、古ぼけた
日除けや縁台、事務用の椅子、壊れた自転車、汚れたポリバケツ、発泡スチロー
ルの箱を利用した植木鉢など、ありふれたモノたちが生命を宿しているかのように
見えてくる。この絵の主役の赤いソファとは、かつてどこの銭湯の脱衣所でも見か
けた「電動アンマ椅子」(正式名称は何だろう?)である。
 
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