現代美術製作所では、9月18日(水)より、ナディッフと同時開催で三田村光土里による個展「ふたつの部屋のストーリー」を開催いたします(ナディッフでは9月13日(金)より開催)。
1999年に現代美術製作所で開催し、ご好評いただいた個展 「パーマネント・ルーム」から早くも3年。自らのプライベートな記憶に深く根差しながら、個人の範囲を超え、アイデンティティや記憶にたいする普遍的な問いかけを含んだ三田村の作品は、国内外においてますますその評価を高めつつあります。
今回の展覧会「ふたつの部屋のストーリー」は、現代美術製作所とナディッフ、2会場を同時に使用し、タイプの異なるふたつのインスタレーションを展示いたします
現代美術製作所においては、三田村自身にとっても大変愛着の深い作品、昨年に文化フォーラム春日井で開催されたグループ・ショー「ひだまりのホームシック」で発表したインスタレーション「冬の風の強い丘の上、午後2時」を再制作いたします。
会場に展示されるのは、周囲を書棚によって取り囲まれた小さな部屋。観客はその小部屋の中に入ることはできませんが、壁に開けられた小窓から内部をそっと覗くことができます。三田村はこの小部屋の中に、両親の写真や自宅から運んできた家具など、自らのプライベー
トな記憶や思い出にまつわる様々なオブジェを配し、現実と記憶とがゆるやかに交錯する不思議な空間を作り上げます。
皆様にはなにかとご多忙の時期とは存じますが、ぜひこの機会に現代美術製作所とナディッフ、ふたつの会場をご訪問の上、三田村光土里が特別に用意したそれぞれの「ストーリー」をお楽しみいただければ幸いです。
ディレクター:曽我高明
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