会期中のイベント情報 



 ★9月27日(土) オープニングイベント(入場無料)

 ◆第1部 17:00〜18:00 
  NPO向島学会「平成20年度 第2回 交流サロン」

  (1)アルトナーレ2008について 
    オッテンゼン⇔向島の交流をめぐって
    報告:山本俊哉/ 記録映像:住中浩史

  (2)写真展『夜・自然・もうひとつの東京』について
     トーク:中里和人、遠藤清(木土水)

  (3)向島学会活動報告




◆第2部 18:00〜20:30 
      オープニングパーティー


 ※華道家・上野雄次による花いけのパフォーマンス(投げ銭興業)があります。


★10月4日(土)  井出綾 ワークショップ


   ◆14:00〜17:00
   
   「向島まちあるき&花あわせレッスン」

  ■集合場所:現代美術製作所

  ■参加費:3,000円(材料費、お茶・お菓子代を含む)

  ■定 員 :10名  ※10月1日締め切り

  ■お申し込み:現代美術製作所(曽我)
          FAX 03-5630-3216
          MAIL factory@c-a-f.jp 



 ●井出綾(いで あや)プロフィール

広告、雑誌での花アレンジやスタイリング、イベント、スクーリングを通して”暮らしの花”を楽しむ提案を展開中。著書に「花とまいにち」(主婦と生活社)、「小さな生け花 春」「小さな生け花 夏」(メディアファクトリー)。

 ●期 日: 2008年9月27日(土)〜10月12日(日) 
        会期中無休

 ●時 間: 月〜金(12:00〜19:00) 
          土・日(12:00〜18:00)
          
※イベント開催日は終了時間が遅くなることもあります。

 ●会 場: 現代美術製作所
        〒131-0031東京都墨田区墨田1-15-3
        東武伊勢崎線・東向島駅より徒歩約3分
         MAP


 ●入 場: 無料  
        ※10月4日のワークショップのみ有料

            
 ■主 催・ 企画:現代美術製作所
 ■後 援: NPO法人向島学会
 ■協 力: 遠藤清(木土水)、川村之、ブリギッ テ・クラウゼ、
        吉野千枝子(日本カメラ)、TARO
        エプソン販売株式会社、オッテンゼン資料館


現代美術製作所 企画展
中里和人 『夜・自然・もうひとつの東京』 について

まちなかから、急速に古いモノや、モノの持つ感触が失われています。
朽ちた材木、赤錆びたトタン、 ひび割れたモルタルなど、はっきりした手触りのある、ごくありふれたささやかなモノたちの形作る、記憶の染み込んだ風景が身のまわりから姿を消し、代わって、すみずみまで真新しく、刺々しい光線に溢れ、グローバル企業の広告で装われた巨大な空間が、全国いたるところに忽然と姿を現し、その明るい健忘症の広がりが都市を浸食しています。
中里和人は、新しく、明るく、巨大さを志向する現在の都市の姿に背を向け、全国各地のフィールドワークを重ねつつ、エアポケットのように口を開く路地、古びた民家や廃屋、本来の用途を失い、片隅に忘れられたさまざまなモノ、あるいは豊かな暗闇に浸る風景などのイメージを、一貫して追い求めてきた写真家です。
全国各地に存在する、路傍の小さな建物の魅力を追った『小屋の肖像』(2000)、日常の風景やモノを、白昼夢のような視点で捉えた『キリコの街』 (2002)、不思議な表情を見せる夕暮れ時の一瞬や、都市の中から失われつつある暗闇の感触を探る『逢魔が時』(2003)、さまざまな土地の路地をさまよいつつ、迷路の奥に、薄れてゆくまちの記憶を
発掘する『路地』(2004)、変哲の無いカーブの向こう側に、異界への入り口を透視する『R』(2006)など・・・・・高い評価を受けるこれらの作品集では、ささやかな日常の風景やモノに独自な角度から光を当て、その感触を丁寧に浮かび上がらせるとともに、見る者の記憶の深層へと訴える印象的なイメージを紡ぎ出すことに成功しています。中里はまた、民家、廃工場、市場、遺跡などにおける、サイトスペシフィックな展示にも意欲的に取り組み、その際にしばしば、廃材を巧みにコラージュしたユニークな小屋のインスタレーションを制作・発表しています。

中里にとって、路地のまちである墨田区の向島地域は、とりわけ重要なフィールドです。向島との関わりは、2000年に開催された「向島ネットワーク」と「向島博覧会2000」という2つの地域アートイベントへの参加に遡ります。なかでも、京島のタイムスリップしたような路地の奥で、ひっそり佇む長屋の一部屋を利用し、地域で撮影した写真をインスタレーションした「向島ネットワーク」での展示は、地域住民に新鮮な驚きをもたらしただけでなく、中里自身の活動にとってもひとつのエポックとなりました。その後も中里は、2004年の「向島Year2004」で、地域の植物をテーマにしたワークショップや写真展などを行なっています。そうした活動の傍ら、向島でのフィールドワークを継続した成果が、軒先の小さな草花に視線をめぐらせながら、向島の路地を夢のように鮮やかな色彩で写し取った『長屋迷路』 (2004)、闇に包まれた夜の向島の路地にカメラを向け、もうひとつの東京の幻に迫ろうと試みた『東亰』(2006)という、ふたつの対照的な作品集として結実しています。
さて、このたびの個展『夜・自然・もうひとつの東京』は、向島地域とドイツ・ハンブルクのオッテンゼン市との間の、長年にわたる草の根国際交流の一環として、今年の5月から7月、オッテンゼン資料館で開かれた中里和人の写真展『Nacht.Natur.Das andere Tokio - der Fotograf Nakazato Katsuhito』を再構成して展示するものです。展覧会の中心となるのは、『東亰』(とうけい)に収められた夜の向島のシリーズです。明治維新を迎え、東京と書き改められた地名に反感を抱いた旧江戸の人々は、一時期「京」の字に横棒を一本加え「東亰」と呼びました。新しく、明るく、巨大な姿を志向する都市と強いコントラストを成す、もうひとつの幻の都市のイメージをこの名に託して、中里は、夜の向島を撮影した写真集に「東亰」というタイトルを与えました。レントゲンのようにまちの骨格を凝視するカメラワークを通し、昭和30年代的な下町ノスタルジーを超えた、もうひとつの東京・向島のイメージを発見してもらう機会となるでしょう。
お忙しい時期とは存じますが、この機会にぜひご来場いただきますよう、心よりお待ち申し上げます。




Director 曽我高明



 
【同時開催】
 
『向島 小屋 風景の隙間』
 9/30-10/31


 レストランONTHO
 
東京都墨田区緑3-21-2 TEL:03-3846-0846

 ★ 会場展示風景
 

中里和人 個展
『夜・自然・もうひとつの東京』
★作家プロフィール

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 T/F: 03-5630-3216

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