「Lightly-Light」 胸に四角い小さな箱を取り付けた四人が現れて、一番右端から順番に胸の箱をゆっくりと開け始める。 開くと中からまぶしいほど強烈な光が放たれているので、全員の箱が開くと会場全体が照らし出されてしまう。 観客があまりのまぶしさに呆然としていると、唐突に箱のフタが勢い良く一斉に閉まる。 ハッとした瞬間、四人はスタスタ会場から立ち去ってしまう。 舗装された道路が延々と映し出された映像を眺めていると、目に焼き付いた四つのハートの光の残像が、映像の中の道の上を飛び回ってたりして!!!! (写真は参考資料より抜粋) |
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「Mother Voice」 頭に2つのライトを取り付けた四人と、中央に不可解なコメントを掲げる人物が一人。 音楽に合わせて、横に並んだ四人のリズミカルな指の動きにより、美しい音楽に合わせてライトが左右に流れるように点滅する。 「チェックをして下さい。」というアナウンスにより、選ばれたコメントに対して、四人が頭に取り付けた左右のライトのどちらかを点灯をすることで返答。左右両脇には鉄の箱があり、四人の多数決によって決定された方向へコメントが差し込まれてゆく。基本的にグラインダーマンは言葉を喋らないが、このように文字やアナウンスを使用することがある。また、この不可解で意味不明なコメントは、彼らのホームページ上で一般から募集したものを使用しているとのこと。 「チェック終了しました。」というアナウンスの後に映像が流れ、彼らがリアルタイムで会場から外へと、コメントを入れた黒い箱を四人で運び出す姿が映し出される。が、これは事前に撮影して編集した映像。東向島駅までの道のりを、ロボットのように揃って歩く、無表情な四人の姿に下町の人々の反応する姿が映し出されていて上手く編集されている。駅に着いた四人はワゴンカーに乗り込み消えていってしまうという内容。 |
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「G-H-P-Kingdam」 ここで、会場の観客参加型のパフォーマンス。 会場には50個のゴーヘッドパラレルが、イスとして設置されている。 会場アナウンスによりそのイスに座っていた観客のみ立ち上がって、一斉に足下にあるゴーヘッドを頭にかぶる。 50人のゴーヘッドパラレルに手をたたいたり足踏みしたりしてもらい、観客に4キロという重さを体感してもらいながら、視野が塞がれることで不思議と安堵感と開放感が得られることも実感出来る。 そしてその一部始終を被っていない他の観客もじっと見ている。すごくおかしい。 |
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「N-N-N(R)」 観客がゴーヘッドをはずすとそこには、すでに胸に大きな扇風機のようなものを装着した二人が立たずんでいる。 静かな音楽が流れると同時に、そよそよと風が会場内の空気をゆるやかに動かす。 風は次第に強くなって、扇風機に取り付けた銀色の長いテープが、風になびいてキラキラ流れる姿に思わずウットリ。 |
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扇風機の2人が、全長5メートルほどの長さのビニール袋に風を送り込んで大きく膨らましながら、フレグランスの液体の入ったタンクを背負った二人が横からスプレーで香りをまき散らし、ビニール袋の中にも香りを送り込む。 会場にミントのような香りがほのかに漂い初めてきたところで、観客席まで長く伸びたビニール袋の中にG-Tankが再び現れて、ピンポン玉を中へ吹き込む。その際、ピンポン玉が袋の中で遠くまで転がるように、G-Tankの背後で扇風機の二人が援護する姿がまさしく滑稽。 |
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膨らんだビニール袋は、会場の3/4ぐらいまで長く伸びて、軽くて透明な大きいビニールなのに、あの重装備のパフォーマンスによって、中に入っている空気が何やら意味ありげな存在に見えてしまう。 まるでおごそかで特別なな儀式を見ているかような気配。 |
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「グラインダーマン王国」という映像が始まる。 内容は王様らしき非常ベルの仮面を被った人物が、指導者としての演説をしている様子が映し出されている。 よく見ると、その背景には先ほどの観客参加型パフォーマンスの際にメンバーによって撮影されていた、ゴーヘッドをかぶった50名の観客達が、映し出されている。 手をたたいたり、腕を上下させている姿が映像の中にすっかり取り込まれて、いつの間にかグラインダーマン王国の国民にされてしまっていることに、観客も思わず大喜び。 |
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「.COM」 両腕にパソコンのキーボードを取り付けた「人間パソコン」が登場し、両脇で妖しげなオレンジ色の格好をした二人が操作。 何が始まるのかドキドキ。 なんと、言葉を喋らないグラインダーマンが、喋るパソコンソフトを使用。 英語なまりの日本語で「グラインダーマンパフォーマンスへヨウコソ!」などとご挨拶。 |
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前方に、マッキントッシュの画面映像が。よく見るとデスクトップに50個のファイルが映し出されています。 これは、会場のゴーヘッドに着席している観客を意味しています。 50個のゴーヘッドには、それぞれ00〜50までの番号が付けられており、このあとオレンジ色の二人によって会場から一人だけ女性の観客が選び出されます。これは3日間ともその日に見えた観客の中から行われました。 「オナマエハ?」「セイベツハ?」など質問したあと、「アナタニケッテイ!」と言ってひとまず終了します。 それは何故か後でわかるのです。 |
<画像資料一部提供:STAFF 武藤充里/佐藤佳奈子>